麻雀

【Mリーガー紹介No.2】チーム雷電・瀬戸熊直樹 ~優しくて強いジェントル熊さん~

 

どうも、フクロウです。

 

今回はMリーガー紹介記事No.2ということで、Mリーグの観戦記を交えながら書いていこうと思います。

 

↑(他選手の記事も含めてまとめています。ぜひ読んでみてください!)

 

また、ずいぶん前にはMリーグの観戦記も書いています。

 

 

 

今回はチーム雷電所属の

 

 

瀬戸熊直樹プロ

 

について紹介します!

 

数あるプロ麻雀団体の中でも最多人数を誇る日本プロ麻雀連盟。その連盟の中でも常にトップとして君臨し続ける瀬戸熊プロの強さに迫ります!

 

 

 

瀬戸熊プロの実績は?

 

Mリーグのプレイヤー、通称「Mリーガー」は、誰もがとんでもない実績の持ち主です。

 

各団体のトップタイトルの持ち主だったり、複数団体が絡んでいる大会の優勝者だったり、長年最前線を走り続けたり・・・。

 

そのMリーガーの中でも瀬戸熊プロの実績はずば抜けています。獲得タイトルなんていくつあるんだろう・・・ってくらい。

 

とりあえず連盟の中のタイトルで言えば

 

・鳳凰位(3回)

・十段位(3回)

 

ですね。どちらも獲得するには長い戦いを勝ち抜く必要がありますが、特に鳳凰位は連盟最高タイトルと言われ、全ての連盟所属プロが渇望するタイトルです。

 

それを3回も取っているのは尋常じゃない実績です。

 

連盟タイトル以外だと

 

・發王位(1回)

・無双位(2回)

・チャンピオンズリーグ(1回)

・チャンピオンカーニバル(1回)

 

あたりが有名どころですかね。

 

發王位は最高位戦が主催している大会なのですが、別団体の選手でも参加できる大会になっています。しかしやっぱり最高位戦のプロが多く参加しているのは事実で、その中で優勝してしまうのは強すぎ問題ですね。

 

發王位をとったときは3連続ラスで大きく凹んだ後に4~5連続トップ取って逆転優勝・・・っていう流れだったと思います。諦めない不屈の精神、「麻雀は何が起こるか分からない」を体現した人ですね。

 

僕が初めて瀬戸熊プロの麻雀を見たのは、何年前かも覚えていないMONDO杯。佐々木寿人という攻撃の代名詞みたいなプロもいる中で、相手のリーチを無視するようにガンガン押しまくってアガりまくって、それなのに当たり杯だけビタ止めする瀬戸熊プロの麻雀に魅了されました。

 

僕は自分が麻雀を打つときは、どちらかというと守備型です。なのに好きな手役は七対子と立直というチグハグ型。大学でやってた麻雀同好会のリーグ戦で+1000くらいまで登って調子に乗っていた僕に、瀬戸熊プロの麻雀は超刺激的でした。

 

この攻撃重視の重厚な打ち筋で瀬戸熊プロは周りの人が恐れるような強さを見せつけてきたのです。

 

 

 

瀬戸熊プロにだけ許された時間帯「くまくまタイム」

 

これは麻雀好きの中でけっこう有名なワードです。

 

瀬戸熊プロは上記のような超攻撃型な打ち筋なので、親のときの連荘率も高いです。そして、相手の攻撃を意にも介さず、自分のアガリを猛烈に続ける場面多くなります。そんな王様タイムがあまりにも派手で多いため、ついた愛称が

 

くまくまタイム(KKT)

 

です。

 

麻雀の打ち方でよくある種別として、「攻撃型」「守備型」の他に、「流れ重視派」と「デジタル派」という分け方がよく話に出てきます。

 

10年くらい前は「デジタルなんて邪道だ!」みたいな論争が多くあった記憶があるのですが、最近は「自分の考え方でいいんじゃん」ってなってきて、柔らかい雰囲気になっていますよね。そんな今の麻雀界が好きです。

 

瀬戸熊プロはバリバリの流れ重視派です。自分のアガりの中でも、「アガり方」やツモの入り方などを鑑みて、自分の”状態”を判断します。自分の状態が悪いと判断すれば早めに撤退する心構えをするし、自分の状態が良いと判断すれば相手が攻めようがポンチーしようがお構いなしに攻めます。

 

それが瀬戸熊プロなりの”バランス”なのです。

 

麻雀やってると、ツモがおかしいくらい入って相手の当たり牌も掴まないで莫大な点数を稼げること、あると思うんですよ。そういう時間帯を意図的に作りにいくのが瀬戸熊スタイルなんですね。

 

ちなみに、鳳凰位を獲得したこともあり、「麻雀忍者」と呼ばれる藤崎智プロ(めっちゃ強い人)曰く、「くまくまタイムは外から見てると楽しいけど、やられる側はたまったもんじゃない」ということでした。藤崎プロほどの猛者でも恐れるくまくまタイム・・・おっかない必殺技をもっているわけですねw

 

 

 

瀬戸熊プロの麻雀を紹介! ~Mリーグ観戦記~(12/20)

 

では、Mリーグの対局中に起きた場面をピックアップして瀬戸熊プロの麻雀を紹介してみます。

 

まず、2018年シーズンのMリーグを全対局観戦した僕的に、この12/20の2回戦は、2018年ベストゲームでした。

 

もうね、見てて感動して泣きそう・・・ってかほとんど泣いてました。

 

対局者はこんな感じ

 

東 : 前原雄大(KONAMI麻雀格闘倶楽部 7位)
南 : 瀬戸熊直樹(チーム雷電 3位)
西 : 石橋伸洋(U-Next パイレーツ 6位)
北 : 近藤誠一(セガサミーフェニックス 5位)

 

いやーいかつい。Mリーガー内でのベテラン3名に石橋プロが入った構成ですね。石橋プロもかなり攻めるタイプなので、攻撃的なメンツが揃った対局となりました。

 

さて、瀬戸熊プロの視点からすると、他3チームは全て雷電よりも下の順位にいるため、最低でもラスは引きたくないところ。トップならもちろんありがたいけど、トップをぶん取るよりもラスを引かない麻雀になるのかな~なんて予想しながら見ていました。

 

ポイント①:東2局

 

まず局面が動いたのは東2局。瀬戸熊プロは近藤プロから満貫をあがり、現状トップ目の親番です。

 

そして、4順目という早い順目で前原プロから立直が入りました。

 

 

僕の予想では、瀬戸熊プロは満貫を直撃したことでラスを近藤プロに押し付け、自分が点棒を放出してしまうことはしないように打つのかな~なんて思っていました。

 

 

ところがどっこい、瀬戸熊プロも形が良かったことと、もしかしたら「前局満貫をあがれたから状態が良い」と判断したからなのか、無筋の3mをプッシュ。

 

 

次順、テンパイして2pを切って立直。ちなみにこの局、下家の石橋プロはピンズの一色手をやっていて、ピンズを石橋プロが固めて持っていることが予想される局面です。2p自体は石橋プロには通っているのですが、石橋プロがピンズを固めているということは、それだけ他の人は持っている確率が低いわけで、つまり前原プロの最終形の待ちとして残っている確率は上がるわけです。

 

その中で危険牌2枚をぶった切って立直に踏み込んだのは、「満貫1回あがったくらいじゃまだ危険」という判断だったのでしょう。親番っていうのもあったのかもしれませんね。結果は

 

 

前原プロから直撃でした。裏ドラは乗らず7700点の加点。

 

ポイント②:東3局

 

4万点だしもう守るだろ~と思っていた僕ですが、ここで瀬戸熊プロが七対子で立直。

 

七対子は僕は好きなのですが、立直の場合はかなり攻撃的な手役になると思うんです。

 

どうやっても単騎だし、最大でも3枚しか枚数がないわけだし。

 

いくら攻撃型とはいえ、瀬戸熊プロは守りに入ると思っていたので、この立直は意外でした。西単騎は七対子の中でも優秀な待ちなので、ヤミテンにしておけばこぼれてくることも多い牌です。ドラドラなので6400点。加点としては十分な点数です。「4万点でもまだ足りない」から攻めるのか、「自分の状態が上昇傾向だから攻める」のかは僕は分かりませんが、瀬戸熊プロの判断は立直でした。

 

結果は、近藤プロからの直撃でした。近藤プロは安牌もなく、西は対子で持っていたので、いわゆる「対子落とし」に入ったところで当たってしまいました。不運でしたね・・・。

 

 

裏ドラも乗り、ハネ満の加点。ここで5万点を越えます。

 

ポイント③:南1局

 

南場に入り、瀬戸熊プロが約5万点のまま縦長の並びになっています。

 

ここで、親番である前原プロから立直。

 

 

そして、近藤プロが白と9sをポンしている局面です。

 

瀬戸熊プロもダブ南ドラをテンパイしていて、前原プロの立直一発目にドラの8sを引き、放銃してしまいます。親ハネ満の18000点です。

 

 

ここはかなり大きなターニングポイントとなったので、僕なりに放銃の理由を考えてみました。

 

 

・近藤プロと前原プロに対しての共通安牌がほぼない
・自分が3900点のテンパイであること
・前原プロの親番の強さをよく知っていること(前原プロはあまりにも親番で強いため「地獄の門番」と呼ばれています)

 

などなどを踏まえて攻めていったのかなと解釈しました。

 

ドラの8sが当たったら高いなんてことは百も承知の判断。結果は放銃でしたが、納得はしていたと思います。

 

ここで大きい放銃をしてしまったため、トップは前原プロになり、二着争いも石橋プロと接戦になってしまいました。

 

ポイント④:南3局

 

石橋プロとの着順勝負が目下のポイントとなった局面で、親番である石橋プロから立直がかかりました。

 

 

2枚切れの間8p待ちの立直です。石橋プロは山読みがすごく得意なので、自信があったこともあるでしょうし、親番として圧力をかける狙いもあった立直なのでしょう。

 

瀬戸熊プロも追っかけます。

 

しかし、その追っかけ方が特徴的でした。最初ピンフのみでヤミテンに構えていた瀬戸熊プロでしたが、6pを引いて9pと入れ替え、タンヤオが付くようになったために追っかけ立直と踏み込みました。

 

 

待ちの3-6mが石橋プロの現物だったらヤミテン続行で、タンピンの2000点を拾って石橋プロの親番を流そうとすると思うんです。もちろん南4局でも石橋プロとのスピード勝負になってしまいますが、石橋プロは立直棒を出したので、2000点をあがれば2着目に浮上するので。

 

さらに、そうなると前原プロは当然南4局は流しにきます。前原プロの上家である近藤プロは連荘が絶対条件なので、流しにきた前原プロに牌を絞っている余裕はありません。対して、スピード勝負を持ち込んできた石橋プロに対して、上家の瀬戸熊プロは牌を絞ることができます。もちろんテンパイ料で変わってしまう差なのでバランスは難しいですが、悪くはない状況だと考えられます。

 

しかし、3-6mは石橋プロに対しても無筋。前原、近藤両プロから出る牌ではありません。ならば直接対決でケリをつける必要があり、素点アップのためにも立直という判断をしました。

 

 

結果は石橋プロとの立直合戦に勝ってメンタンピンの3900点直撃という形になりました。

 

裏ドラが乗れば満貫直撃となりオーラスの条件的に楽になりましたが、そうはならず。まだまだ石橋プロとの差は少ないままでオーラスへと向かいます。

 

ポイント⑤:南4局

 

この南4局はメディアで放送されてきた数々の麻雀の中でも相当手に汗握る展開だったと思います。

 

小島武夫の九蓮宝燈、宮内こずえの嶺上開花四暗刻、佐々木寿人のMリーグ第1号役満となった国士無双・・・全てリアルタイムで見てきました。それらに負けず劣らずの展開となりました。

 

これが3順目の瀬戸熊プロの手牌。もう何か見えてきますね・・・。

 

 

同順の近藤プロの手牌がこちら。赤5mも切って、ソーズの一色手へと向かいます。ピンズよりも赤5mを先に選択したのは、安全面ケアと一色手がピンズなのかソーズなのか判断を遅らせるためでしょう。

 

 

4順目、瀬戸熊プロは發を引き、打3s。2-5sの両面待ちを拒否しました。この場面、石橋プロは満貫出上がりで瀬戸熊プロを捲ることができるので、瀬戸熊プロには早めにあがる選択肢もあるんです。しかし、瀬戸熊プロは満貫ツモで同着1位、ハネ満出上がりで1着捲りと、難しい状況でもありました。最終判断は、トップ取り優先でした。

 

もちろん、この先の展開次第では役牌を重ねてポン→早上がりにシフトする可能性もありますし、役牌トイトイ三暗刻の満貫ツモを狙うこともできます。

 

 

そして12巡目、とうとうきました。

 

瀬戸熊、四暗刻テンパイ

 

そして立直。發が出れば立直トイトイ三暗刻發のハネ満なので1着捲りとなります。

 

 

そしてこちらも追いつきます。

 

親番近藤、清一色テンパイ

 

 

瀬戸熊プロの待ちは發、4s

 

近藤プロの待ちは1s、5s

 

どちらもシャンポン待ち。これ、ソーズの一色手をやっている人がいるのに4種全て山に残っていたんです。

 

途中で北を引いた瀬戸熊プロ、暗槓をします。

 

 

しかし嶺上開花とはならず。

 

そしてここで、暗槓したことによりドラが増え、石橋プロの手が満貫の手をなりました。フリテンですが、ツモれば瀬戸熊プロを捲って2着となれる状況です。

 

前原プロは見えこそしませんが、瀬戸熊プロにツモられれば捲られ、瀬戸熊プロが發で出上がりを決めれば捲られ、近藤プロの一色手が決まると続行という状況。自分でなんとかしたくても、自身は中張牌が余る七対子の一向聴。石橋プロに任せるしかない状況です。

 

決着は・・・

 

 

親番、近藤プロのツモあがり。清一色、赤の6000オールです。

 

一時期はマイナス1万点を越えていたはずなのに、気づいたら2着が狙える位置まで。最強位にして最高位、やはり強い・・・。

 

赤5sをツモるときに「クッ」と呻き声のような声を出していたのが印象的です。強い思いが表に出てくるMリーグ。そのファイトは見ている側にもアドレナリンを噴出させました。

 

近藤プロはこの日大きなマイナスをしたとはいえ、そのほとんどは手が入っていて余る牌の放銃でした。ずっと前向きだった牌勢が最後に後押ししたのでしょうか。

 

最終的な結果はこちら。

 

 

結果的に瀬戸熊プロはほぼ原点の2着となりました。

 

 

 

瀬戸熊直樹プロを応援しよう!

 

瀬戸熊プロは、打ち筋を見れば超攻撃的で、通り名は「卓上の暴君」です。

 

ですが、解説席に座るとコロコロ笑い、ラスだった対局直後のインタビューにも明るく答える姿は、優しくて温和な人柄を感じさせます。

 

僕が今回観戦記を書いた対局では、瀬戸熊プロは2着でした。人によっては、「5万点も持っていたのに最終的に原点なんて・・・」と思う人もいるかもしれません。しかし、僕が瀬戸熊プロを紹介するこの記事を書くときに、あえて瀬戸熊プロがトップではないこの対局を用意したのは、この対局が瀬戸熊プロの特徴である「攻め」がよく表れていたと判断したからです。

 

瀬戸熊プロは長年この流儀で勝ち続けて麻雀プロの中でもトップクラスの実績を残してきたのです。

 

僕のように、その人柄とファイティングスピリットに魅了された人もいるでしょう。

 

牌の読み、運の流れの読み、様々な要素を絡ませながら攻撃的に攻める瀬戸熊直樹プロを、みんなで応援しましょう!

 

では、また~。

 

ABOUT ME
フクロウ
フクロウ
公立学校で教員をしています。 毎年担任をしていますが、持ち帰り仕事や休日出勤はゼロです! 試行錯誤しながら考えた仕事術なんかを書けたらと思います。 他にも、学生や保護者向けの記事、趣味全開の記事など書きます。 物書き楽しい!!