子供に習わせてどんなメリットがあるのかしら?


子供向けプログラミングスクールってたくさん増えてきているし、プログラミングが学校で必修になったのもニュースになっていますよね。
でも、実際子供のころからプログラミングなんて習ったって、どんなメリットがあるのかわかりづらくありませんか?

そう思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
たしかにプログラミングは漢字や計算といった、テストの点数など目に見えて効果がはっきり分かりやすいものではありません。
しかし、子供向けプログラミングは、長く続く子供の人生を楽にすることができる可能性を秘めているのです。
今回は、子供がプログラミングを習うメリットについて、現役で小学生にプログラミングを教えている私の立場と経験からお話させていただきます。
この記事を読んでいただけば、子供向けプログラミングの効果に疑問を感じている保護者さんも納得していただけるのではないかと思っております。
子供がプログラミングを習うメリット①何度もやり直す力が付く
プログラミングって、悲しいくらい1発で成功することってないんですね・・・。
大人のプログラマーさんも必死に何日もかけて作ったプログラムがまともに動かず、修正に修正を重ねて完成に至ります。
子供向けプログラミングはこちらの記事でも説明していますが、アプリを楽しく遊びながらプログラミングの考え方を学ぶことができるようになっています。
もちろん、スクラッチやビスケットといった子供向けプログラミングのために専用設計されたアプリを使っても、1発で作りたいものを作ることなんてまずできません。
子供は、自分たちが作ったプログラムを動かしてみて、より理想の動きをするように修正する過程を繰り返すことになります。
それも楽しみながら。
子供にとって、自分が作ったものが動くということはとてもとても楽しく嬉しいものなのです。
こんな悩みを思ったことありませんか?
・野球を習わせてるけど、すぐ辞めたいって言うなあ。
・思い通りにいかなくても、諦めずに粘ってくれる大人になってほしいなあ。

これ、プログラミングをしている中で子供が勝手に解決していませんか?
プログラムが動かず(壁)思い通りにいかなくても、それを解決できるように試行錯誤しながら修正するのがプログラミングの流れです。
そう、子供がプログラミングを習うメリットとして最も大きいものは、とにかく粘り強くなることです。
というよりも、「やり直すことを苦に思ったり疑問に思わなくなったりする」ことですかね。
受験や就活など、お子さんは、大人になった後も多くの乗り越えるべき悩みに突き当たります。
その時に戦える精神を遊びながら身に付けることができるだけでも、子供がプログラミングを習うメリットとしては大きくないですか?
子供がプログラミングを習うメリット②理数系が得意になる

そう思われたかもしれませんし、私もそう思います。
しかし、プログラミングの基本は
〇をしたら、△になる
という考え方です。
例えばスーパーマリオなら、「左を押したら、左に動く」といった感じですね。
これ、難しい言葉で「プログラミング的思考力」というのですが、プログラミング教育を調べると大体この言葉が出てきます。
そして、このプログラミング的思考力が高まってくると、主に数学や理科などの、いわゆる「理数系」の教科の考え方が分かってきます。
別に公式や化学式を覚えるわけではなく、あくまで”考え方”です。
これが何を意味するかというと、例えば数学ならば

例えば理科ならば

といったように、同じ教科でも分野によって得意不得意が生まれず、全部ひっくるめて考え方が分かるようになるということです。
もちろん直接数学や理科の知識をプログラミングの中で学ぶわけではないので、

とはならないでしょう。しかし、その裏には見えないところでプログラミングで鍛えられた思考力が支えていることは間違いありません。
子供がプログラミングを習うメリット③これからの時代の流れについていける
これはメリットの中でもちょっと大人向けというか戦略的というか・・・。でも事実です。
教育現場は今プログラミング一色になってきており、どの地域、自治体にいってもプログラミング教育について研究を始めているところがほとんどです。
というのも、プログラミングって義務教育にぽ~んって入れられた割に、文部科学省から具体的な話が下りてくるまでに時間がかかったんですよ。
だから学校側は準備する時間もそこまでなく、「ちょっと待って~」と言っている間に全面実施になってしまったわけです。
つまり、現在学校現場でプログラミング教育を十分に行える場所は非常に少ないです。
逆に言えば、一度始めてしまった手前、これから長い年月をかけてプログラミングを学校は研究していくはずです。
これまでの国語、算数などの教科のように経験値というものがありませんからね。
そのくせ、大学入試の科目としてプログラミングが入ることは既に確定しています。
- プログラミングは始まったばかりで、これから研究が続いていく
- 学校の先生でさえ、プログラミングを子供に教えられる人はまだ少ない
- プログラミングが大学入試の科目に加わることは確定している
これらを考えたとき、少しでも早く子供がプログラミングを習うことが、時代の流れ的に優位だと感じませんか?
子供がプログラミングを習うメリット④親子、友達間のコミュニケーションが生まれる
そもそも「子供にプログラミングを学ばせよう」と急に国が言い始めたのって、理由はいろいろあるっちゃるんですが(IT系の人間を増やしたいとか)、優先度が高い理由としてコミュニケーションが挙げられるんです。
どんなアプリを使ったって、子供が勝手にいきなりプログラミングを組むなんてできるわけはないので、最初はおそらくお母さんお父さんに聞いてきます。

と思うかもしれませんが、大丈夫です。答えられない範囲は、「調べてごらん」てOKです。
むしろ、分からないところを調べて解決する力も大切ですからね!
大切なのは、「質問→返答」というコミュニケーションが、プログラミングを子供が学んでいると勝手にどんどん増えていくことなんですね。
これがプログラミングスクールなどに通うようになると、同い年くらいの友達とも似た現象が起こります。
今自分が何に困っていて、どうしたくて、どうしてほしいのいか。
そういったコミュニケーション能力がどんどん育まれています。

と感じられるかもしれません。もちろんそういった考えもあります。
しかし、日常生活の中でプログラミングのように、上述したプログラミング的思考を働かせながら行うコミュニケーションが、どれだけあるでしょうか。
プログラミング的思考が子供を幸せにすることは述べました。では、

なんて話を振られたとき、できますか?
私は即答します。できません。
子供がプログラミングを習うメリットを考えたとき、プログラミングは「勝手に」や「気付いたら」などの、意図していないけれど達成できていることが多いことを考えると良いです。
コミュニケーションも正にそうで、プログラミング的思考を育むようなコミュニケーションなんて保護者さんが考える必要などなく、プログラミングで遊ばせながらやり取りしてれば、勝手に育まれるようにできているんです。
子供がプログラミングを習うメリット⑤作る楽しさを知ることができる
子供が習う習い事ランキングって毎年出るんですが、ここ数年で一気にプログラミングスクールが伸びてきているんです。
2020年、保護者間で話題になった子どもの習い事は「英語・英会話スクール」「プログラミング教室」!
「2020年、保護者間で話題になった子どもの習い事は何ですか<MA>」という問では、「英語・英会話スクール」(111)、「プログラミング教室」(109)が上がり、新型コロナウイルスで生活習慣が変化しても、2019年と同様の結果となり、関心を持つ習い事に関しての変化はなかった。2020年度の教育改革によって、実際に英会話やプログラミングの学習が公教育で実施されたことで注目が集まったと考えられる。
また、「2021年、子どもに何の習い事をさせたいですか(させる予定ですか)<MA>」という問でも、「英語・英会話スクール」(156)、「プログラミング教室」(139)が群を抜いて多い結果となった。オンラインやテレワークが浸透したことによって、どこにいても世界と渡り合えるようなスキルを養える習い事への関心度が高まっていることが伺える。
引用:Yahoo!ニュース
でも正直、習い事って言われると
- 水泳
- 学習塾
- サッカー
- ピアノ
といったものがイメージされませんか?
実際、私も数百人、数千人の子供たちを見てきましたが、これらの習い事をしている子供が多かった印象です。
特に水泳は鉄板ですね!
もちろん習い事はやりたいことをやるべきですが、このランキングにプログラミングスクールが食い込んできた理由は、プログラミングスクールならではの良さがあるためです。
それは、「作る楽しさを知る」ことができる習い事だからです。
例えば、サッカーや野球ならば運動能力の向上だったり縦社会のルールを学ぶことができます。
ピアノなら芸術の感性、学習塾ならば学習能力など、習い事によって身に付けることができる力は分かれています。
プログラミングスクールはロボットにプログラミングすることもあれば、パソコン内でプログラミングを組み、ソフトを動かす場合もあります。
どの活動にも共通しているのは、「何かを自分の手で作り出す」こと。
これまでスポーツの良さや芸術感性、学習能力の向上が習い事で重要視されてきました。
そして、最近になってこの「作る楽しさを知る」ことが大切だと多くの保護者さんが感るようになってきたため、プログラミングスクールという新しい習い事が人気なのだと考えられます。
ちなみに、私が小学校の担任をしていたとき、当時は小学5年生の担任でしたが、サッカーや野球よりもプログラミングスクールを習っている子供の方が多かったです。

子供がプログラミングを習うことはメリットしかない!早いほど得
以上で、子供がプログラミングを習うメリットについてのお話は終わりです。
プログラミングってなかなかプログラマーさんなど特定の人以外にはイメージがつきにくいものですが、子供が学ぶプログラミングは思った以上にシンプルなものです。
そして、学校で急に始まったプログラミング教育も、細かく見ていくと必ず子供にとって必要な学びになります。
もしお子さんがプログラミングに興味があったり、物を作ることが好きだったり、パソコンをカチカチいじりはじめたり、スマホやiPadをねだり始めたりしたら、そのタイミングがチャンスです!
最近のプログラミングスクールはオンライン、オフライン両方に対応しているところが多くなりましたし、無料体験も多く行われています。
お子さんが楽しくプログラミングと良いですね。
ではまた!