麻雀

【Mリーガー紹介No.4】渋谷ABEMAS・白鳥翔 ~ズバ抜けた計算能力をもつ魔法少女~

 

どうも、フクロウです。

 

年末年始は時間にゆとりがあるので執筆が進みます(笑)

というわけで、今回はMリーガー紹介記事第4弾!

 

今回紹介してみるのは、渋谷ABEMAS(アベマズ)の

 

 

白鳥翔プロ

 

です!

 

「ブラックスワン」「麻雀ハイブリッド」「供託泥棒」「魔法少女(自称?)」など、様々な二つ名が付く人気沸騰中のプロです。

 

髪型や服装にも注目が集まる麻雀プロは珍しいと思いますが、実力は超一流。スーパーコンピュータみたいな計算能力で誰よりも深く盤面の情報を読み取り、計算する麻雀について書いてみます!

 

これまで書いてきた紹介記事のリンクも貼っておくので、良かったら読んでみてください。

 

 

白鳥プロの実績は?

 

白鳥は比較的若手のプロで、現在30代前半のはずです。

 

しかしプロ入りは早く、プロ歴はメディア対局でもう長いこと露出している佐々木寿人プロとほとんど同じです。白鳥プロがメディア麻雀に露出してきたのはここ数年の話ですね。

 

その間に低迷していたわけではありません。というか、むしろものすごい功績を成し遂げています。

 

白鳥プロは日本プロ麻雀連盟に所属しているプロなのですが、連盟は行っているリーグがランク付けされており、Aリーグを頂点として、A~Eリーグまで存在します。

 

Aリーグの中でもA1~A2、Cリーグの中でもC1~C3とランク付けされており、それぞれのリーグの上位数名が、上のランクの下位数名と入れ替わっていくシステムです。

 

まあ当然入ったばかりのプロは低いリーグからスタートしていくわけなんですが、長年続けていれば勝ちあがれるわけでもないので、無情なまでに実力主義の世界、勝負の世界です。

 

白鳥プロは連盟に入ってからたった5年で、トップリーグであるA2リーグまで一気に駆け抜けて昇格していきました。これは連盟史上最年少の記録とされています。

 

これまで連盟に一体何人のプロが在籍してリーグ戦に参戦してきたのか・・・その数を考えるだけでも白鳥プロの功績の凄さが分かります。

 

獲得タイトルとして以下の通り。

 

○麻雀マスターズ(24期)
○麻雀マスターズ(25期)
○MONDO杯優勝

 

マスターズは連覇しているんですね。MONDO杯はメディア麻雀として知名度が抜群に高いので、ここで優勝したことで多くのファンを獲得したことは間違いないでしょう。

 

白鳥プロの麻雀観は?

 

白鳥プロの麻雀観に対して最も大切にしていることは

 

押し引き

 

だそうです。

 

僕が初めて白鳥プロの麻雀を見たのはRTDリーグなのですが、小林剛、多井隆晴、瀬戸熊直樹などなど、とんでもない豪傑たちと戦うことになるRTDリーグで奮闘している白鳥プロの打ち筋に驚かされました。

 

爆発的な攻撃型かというとそういうわけでもなく、どちらかというと守備型な印象です。ただ「1番嫌いなものは放銃」というほどでもなく、戦うときはガッツリ戦場に突っ込む姿もあったので、「守備寄りのバランス型」という見方で僕の中では勝手に位置づけています(笑)

 

この、「守備」か「攻撃」か、一辺倒ではなく常に変化し続ける盤面や点棒状況を冷静に分析し続け、どちらのスタンスを取るのかを判断し続けているように感じます。それが白鳥プロが言う「押し引き」なのだと解釈して応援していました。

 

また、これは麻雀プロとして僕的にとても魅力的なんですが、とても感情表現が豊かです。

 

RTDリーグは対局だけではなく、対局が終わった後の控え室の様子なども映し出され、それが人気がありました。トップの時は笑顔を隠さず、ラスの時は思い切り落ち込む、そんな”素直なキャラクター”が人気の理由の1つだと思っています。

 

解説もとても丁寧で、選手の思考にまで踏み込んだ解説をしてくれるのでとても納得ができます。頭良いんだな~ってのがすぐに分かるような話し方をしますね。ギャグも多くて楽しい兄ちゃんって感じです(笑)

 

自身の対局の時にはひたすら冷静で、白鳥プロの麻雀を一言で表すと、

 

知的

 

です。

 

白鳥プロはよく「供託泥棒」という二つ名でいじられています。ちょっとネタにマジレス的な話をしてみると、試合に勝つために供託にこだわるのは当然の話だと思うんですよね。

 

例えばA、B、C、白鳥プロの4人で麻雀を打っていたとする。

 

南3局でAが立直し、流局して立直棒は供託へ。(1000点)

 

南4局は1本場。(300点)

 

そこで白鳥プロがツモとなると、ツモの点数に応じた差額+1300点分の点数差が生じるわけですよね。

 

1300点となると子供の40符1翻と同じ点数です。供託と本場だけで、それだけの点数が”副賞”として付いてくるわけですよね。

 

最終的に数百点分の点数計算を緻密に行う必要がある競技麻雀において、1300点が小さいわけはないですよね。もちろん供託が増えれば増えるだけその影響は大きくなります。

 

供託が増えたときにポンチーばっかりになるのはみっともない。

 

 

という意見もまあわかるっちゃわかるんですが、たぶんそれって「いつでも高い手が見たい」って心理の裏返しだと思うんですよね。ハネ満、倍満、役満とかの一発逆転ドラマが見たい~みたいな。

 

供託は勝負に大きく影響する。ならば、競技性を重視するなら供託にこだわった戦法を取るのはむしろ合理的。

 

供託がたくさんある時にわざわざ重い手作りをして、むざむざ供託を取られていくのは逆に競技に正対していない、という見方もあると思います。

 

結局、どんなスタイルが自分が好きか~ってことによると思うんですけどね(笑)

 

競技性を第一に考えて、勝ちを貪欲に取りに行く白鳥プロの打ち筋は僕は好きです。

 

 

 

Mリーガーとしての白鳥翔プロ ~観戦記~(12/18)

 

では、Mリーグの対局を通して白鳥プロの麻雀を見てみましょう!

 

チームの状態を見てみると

 

 

このリーグ表の中で1番難しいポジションですね。なぜなら、このリーグ戦は4着以上が決勝に進むことになるので、とりあえず目下の課題は4位以上に入ることだからです。トップを取れば50以上はプラスが出ると考えると、何とかしてトップを取ってパイレーツを抜いておきたいところ。

 

対局者はこちら。

 

東 : 滝沢和典(風林火山 1位)
南 : 園田賢(ドリブンズ 2位)
西 : 瀬戸熊直樹 (雷電 4位)
北 : 白鳥翔 (アベマズ 5位)

 

上位陣を直接叩けるチャンス且つパイレーツを抜くことができるチャンスでもあるので、ここでのトップはとんでもなく価値が高い。最低でも2着確保してパイレーツと並びたいところですね。

 

もしトップを取られるなら風林火山がいいですかね。雷電にトップを取られると1~3位が離れちゃいます。そうなると残った4位の座を他の全てのチームで取り合うことになるので、えげつない戦いになってしまいます。並びも意識しながら、けれどトップを目指すという難しい戦いになりました。

 

ポイント①:東1局

 

開局直後です。白鳥プロの配牌はこんな感じ。

 

 

白鳥プロの手を見てると「何切る?問題」みたいなケースがけっこう出てきます。

 

まずこの配牌で白鳥プロは西でも東でも發でも白でもなく、8sを切りました。

 

まあ東とかは役牌だから分かるとしても、西を切るのもよく見かけますよね。

 

ただ、この配牌を100回もらったら90回以上は同じように白鳥プロは打つと思います。

いつか言っていたのですが、白鳥プロは字牌について意図的にとてもデリケートに扱っています。”字牌はいらない牌”として扱うのではなく、守備に使うなど工夫して使えば頼りになると。字牌を思考停止で切り飛ばしていくのはもったいないと感じると。そういう話でした。

 

ギクっとしたのは僕です。字牌・・・けっこう何も考えず切り飛ばしていました。白鳥プロの話を聞いてから、切るにしてもちゃんと方針を考えてから切るようになりました。

 

白鳥プロは「字牌を切っていくことが悪」と言いたいわけではなくて「字牌にも意味を見つけることの大切さ」「思考停止で切っていくことの怖さ」を伝えてくれましたね。

 

脱線しました。話をMリーグに戻して、この場面。この配牌、もはやストレートにアガりに向かっても難しそうですよね。だから安牌候補になりやすい字牌を抱えて大きく裾野を広げたのです。

 

 

はい、こうなりました。河は萬子の一色手や国士無双に見える手です。1mを切ったのは精神的な負荷をかけにいったのでしょう。

 

萬子の一色手を張ったのか?もしかして早い国士無双か?

 

みたいな。手にならないから何もしないのではなく、間接的に攻めていくこともできるのですね。「こうしたら相手がどう思うか」ということを常に計算しているからこそできるのでしょう。

 

 

さあ、場面は終盤。瀬戸熊プロ、園田プロ、滝沢プロが攻めていることが分かる状態で、上家の瀬戸熊プロから3mが出されました。これを白鳥プロはチーします。

 

 

アガり・・・ではないですよね。

 

これも負荷をかけにいってます。滝沢プロが危険牌掴んでくれないかな~っていう淡い期待を込めながら。後は自分が危険な牌をツモりたくないっていう意図も見えますね。

 

こういった精神的な負荷をかけにいく手法は参考になりますね。ついつい自分のアガりばかり見がちですから・・・。

 

ポイント②:南1局

 

南1局ではこんな盤面です。

 

 

さて、何切りますか?

 

僕は7m切りの間3m待ちヤミテンです。点棒状況もトップだし、ここで滝沢プロの親を流せたら自分のトップが近づくからです。ただ、見えないけど3mは1枚河に捨てられているので自信がある待ちでもない。しかも立直のみ。だからヤミテンでひょっこりツモることを願います。もちろんいつでもオリる用意はして、他家のヤミテン気配にも敏感になります。5mを引いたら3-6m待ちで立直を想定します。

 

白鳥プロが少考の末出した結論は

 

 

4mでした。僕は選択肢にすらなかった牌です・・・。どういう思考だったのか僕にはもちろん分かりませんが、推測するに萬子の上の方が山に残っていると判断したことが理由だと考えられます。9mはけっこう切れてたし。

 

けどもしそうだったとしても、自分の読みに自信がないとなかなかこの選択はできないですよね・・・。

 

 

しかもここに6mを引くんですよ。そして5-8m待ちで立直。

 

僕だとここで2-4-6mが並ぶので、間チャン待ちが固定されてしまいます。赤5mがあるから間5m待ちにはしますが、もうほとんどオリに回る準備ですね。まだ2-4-6mのどれかをもう1枚重ねてピンズの変化を待った方がアガり目がありそうなレベルになってしまいます。

 

 

そして8mを一発ツモ。すごすぎでしょ!!こんなルート全く見えなかったわ!!(笑)

 

超ファインプレーですよね。このアガりはトップを相当引き寄せました。

 

ポイント③:南4局

 

南3局でもアガり、さらに加点した白鳥プロ。

 

いよいよ本当に念願のトップが目前、と思いきや、立ちはだかるのはこの男。

 

 

個人成績首位の園田賢プロ。

 

南2局の親番でアガりを決め、白鳥プロと微差まで詰めてきました。

 

園田プロは700-1300をツモれば逆転。赤ありのルールではもはや差がないようなもんですね。

 

 

5万点超えが2人いるというなかなかないケース。瀬戸熊プロは不運でした・・・。

 

その中で白鳥プロがアガったのがこの手。2-5m待ちのタンピン。この2900点をアガったわけですが、親番なので立直という選択肢もありましたよね。

 

ただここで白鳥プロはヤミテンを選択。ノーテン罰符で園田プロに逆転されてしまうので、この局で伏せるという選択肢はなかったはずです。ではなぜヤミテンにしたのか考えてみました。僕の感覚では、

 

・2900点アガれば、ノーテン罰符で逆転されなくなるので次局は伏せられる。
・園田プロの逆転条件を700-1300から1000-2000に上げたい。
・なにがなんでも放銃は避けたい。

 

じゃないかな?と思っています。

 

上述した通り、この試合はアベマズにとってとても大きな影響を及ぼす試合であり、トップを取ればこれからの戦いに相当前向きになれる試合でした。そして願望通りトップ目でオーラス。トップを取りきるための「押し引き」を考えると、ここはヤミテンだったのでしょう。

 

解説は「1000-2000は赤も裏もあるからそこまでキツい条件じゃない」と言っていましたが、僕はちょっと違う感想を感じてました。

 

1000-2000を、「立直、ツモ、赤」とか「立直、ツモ、裏」として考えると簡単そうですが、次の局って滝沢プロも瀬戸熊プロも着順が変わることはないので対局を終わらせにくると思うんですよね。

 

そうなると園田プロに対してスピード勝負が持ち込まれるケースが想定されます。そして、園田プロは鳴きの技術がすごく高く、自信ももっているでしょう。しかし、1000-2000を”鳴いた状態で”アガろうと思ったら、基本形は「タンヤオ(役牌)、ドラ、赤」みたいに、ドラを2枚使う手組みかな~って思うんです。

 

もちろん三色とか一通とかを絡めて手組みをすることはできますが、700-1300をアガれば良かった条件から考えるとかなりハードルは高くなったように感じます。

 

だからこそ、この2900点で園田プロに厳しい条件を突きつけたかったのではないでしょうか。

 

あくまで僕の感覚なので、解説の方が正しいんでしょうが、1つの考え方として書いてみました(笑)

 

そして次局

 

 

中ドラ3の手を早々に崩し、見事全員ノーテンでトップを勝ち取りました。

 

 

 

みんなで白鳥翔プロを応援しよう!

 

どこかの大会で、白鳥プロは並び順を作らなければならない条件の中にいました。

 

そして、自分が聴牌した形を見て、「あえて点数を安くする」という手組みをしていました。

 

「○○点以上アガっちゃうと、並び順が崩れてしまう」という考えがあってのことでしょう。

 

でも、麻雀をやっていて「自分の手を安くする」なんてこと普段しないですよね?(笑)

 

そういうことも含めて、広い視野で盤面や状況を分析し、常に冷静な判断を続ける白鳥プロの麻雀には、麻雀に関する高い知性を感じます。

 

みんなで白鳥翔プロを応援しよう!

 

では、また~。

 

ABOUT ME
フクロウ
フクロウ
公立学校で教員をしています。 毎年担任をしていますが、持ち帰り仕事や休日出勤はゼロです! 試行錯誤しながら考えた仕事術なんかを書けたらと思います。 他にも、学生や保護者向けの記事、趣味全開の記事など書きます。 物書き楽しい!!